アキレス腱炎とは、原因と症状、治療法や予防法を徹底解説|さいたま中央フットケア整体院
監修:冨澤敏夫(柔道整復師)N2022-12-21 R2023/8/23
アキレス腱炎とは、原因と症状、治療法や予防法を徹底解説
目次
- >アキレス腱とはそもそもどこ?
- >アキレス腱炎とは?
- >アキレス腱炎の症状を解説
- >アキレス腱炎の検査法
- >回復までにどのくらいかかる?
- >アキレス腱炎の病院での治療法
- >アキレス腱炎の整体法
- >アキレス腱炎のQ&A
アキレス腱炎は、マラソンやランニングなど走ることが多いスポーツで起こる場合と、ジャンプやダッシュ・ターンなど急激な動きでアキレス腱に、過度な力が加わる場合に負傷するオーバーユースです。
また、普段運動していな方が急に走ったり、仕事で長く歩くなどでも起こる可能性はあります。
運動も何もしなくても40代以降は、自然退行が起こり腱などの組織の変性を起こすことで、日常生活だけでもアキレス腱炎を発症することもあります。
ここでは、アキレス腱炎の原因を把握して、適切な治療法を受けることで、速やかに改善して再発しない予防ができるように解説していきます。
アキレス腱とはそもそもどこ?
アキレス腱はどこにあるのか構造を解説します。
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)から伸びて、踵骨についています。
アキレス腱があることで、足首が伸びてつま先立ちになることが出来ます。アキレス腱が断裂して切れると、自分の力で足首を伸ばすことが出来ません。
アキレス腱は血流豊富なパラテノンという腱上膜に包まれている。
アキレス腱は、パラテノンという血流豊富な組織に包まれていて、アキレス腱とパラテノンの間に摩擦を防ぐ潤滑液が含まれています。
アキレス腱の奥(前面)には脂肪体組織(ケーラー脂肪:Kager's fat pad)が存在して圧力への緩衝材とした役割があります。
アキレス腱炎は、炎症が起きやすいパラテノンやケーラー脂肪(アキレス腱パート)から起こると考えます。
アキレス腱炎とは?
アキレス腱自体に部分断裂などの組織損傷が起こることです。
アキレス腱炎、アキレス腱自体に組織損傷(部分断裂など)で炎症が引き起こされたことを言います。
似たような症状にアキレス腱周囲炎があります。アキレス腱を囲む周囲の組織に炎症が起こることを言います。
アキレス腱炎もアキレス腱周囲炎も、どちらもアキレス腱の伸張ストレスと摩耗が原因で炎症を引き起こします。
発症の原因では、繰り返すアキレス腱への伸張ストレスや、急激な強い力が高頻度で加わる負担が起因となります。
通常アキレス腱は1トンの負荷に耐えれます。 繰り返し負荷がかかることでアキレス腱炎・アキレス腱周囲炎が進行して、微細損傷を引き起こします。さらに進むとアキレス腱断裂に至る場合もあります。
アキレス腱炎の症状を解説
アキレス腱炎の症状には、急性痛と慢性痛では少し違います。
アキレス腱炎の症状には急性痛と慢性痛があり、急性痛は炎症が激しく起り危険性が高いですが、慢性痛は緊急性がないが長期的に痛みや違和感に悩みます。
急性痛の場合は、それに適したケアを行うことで素早く回復に向かいますが、慢性痛の場合は、程度により回復に時間がかかることが多い。
急性痛とは受傷から1か月以内を指して、明らかに組織の損傷(怪我)があり炎症を伴います。慢性痛とは3か月以上すぎても痛みがある状態を指して、明かな組織損傷(怪我)が認められない状態を言います。
詳しくは、痛みと炎症を参考にしてください。
急性痛のアキレス腱炎の症状
左右のアキレス腱を比べると明らかに赤く腫れている。
掌で触れてみると痛む方は熱感を感じる。
受傷直後は静止していいてもズキズキ痛む。
歩く時に蹴り出すと痛みが強く足を引きずる。
階段を降りる時に痛む足を着地できず庇いながら降りる。
慢性痛のアキレス腱炎の症状
動き始めは痛いが、動きだすと次第に痛みが薄らいでくる。
朝起きた時の一歩目が痛く足を引きずり歩けない。
長く座り立ち上がる際に痛く、すぐに歩き出せない。
明らかにしこりのようなものがあり硬く腫れて見える。
普段は触ると違和感で、運動したあとは摘まむと痛い。
アキレス腱炎の検査法
アキレス腱の走行に沿って触ると損傷部位が感知できます。
アキレス腱炎の検査法では、画像診断と触診などが主な検査法です。画像検査ではレントゲンでは写らないため、MRI画像診断で損傷部位を特定します。
現在では超音波画像診断も有効で、他の疾患と鑑別することに用いられています。触診ではアキレス腱を触診して圧痛と損傷部位を感知します。
強い症状の時は、アキレス腱断裂を疑うこともあり、患者をうつ伏せ(伏臥位)にして、ふくらはぎを圧迫して足首が底屈(足首が伸びる)testをします。伸びな場合はアキレス腱の断裂を疑います。
回復までどのくらいかかる?
急性痛と慢性痛では回復のスピードが違う。
急性痛では炎症が主な痛みの原因のため、炎症が落ち着けば(損傷組織が治癒すれば)痛みは軽減します。安静にしていれば炎症は3日がピークで2週間~3週間程度で炎症は鎮静します。
慢性痛では炎症が原因というよりも、慢性痛の病態が痛みの原因のため、回復には受ける治療法に差が出ます。悪く言うと逆効果になる場合もあるので注意しましょう。
急性痛も慢性痛も、最適な治療を受ければ速やかに改善して、再発する恐れはないのです。
慢性痛は、受傷からの時間経過や損傷程度により回復のスピードは違いますが、当整体院は慢性疼痛のアキレス腱炎の回復を得意としていますので、気軽に御相談下さい。
アキレス腱炎の病院での治療法
慢性疼痛のアキレス腱炎の治療では、病院では体外衝撃波を使うところが多くなっています。また、運動器カテーテル治療なども有効とされて、最近では自分の血小板を使い再生医療も普及しています。
それぞれの治療法にも効果がある方もいれば、効果が無いとあきらめる方もいます。当整体院へ来られる方は、色々な治療を受けて効果が期待できないと、あきらめて来られる方が多く、私は手技のみで改善に導きます。
その他の方法では、理学療法によるリハビリ(運動療法や物理療法)や、インソール・足底板なども積極的に行う病院も多いです。
テーピングなども効果的と言われていますが、あくまでも補助療法のため、テーピングだけで回復するとは思わない方がいです。
アキレス腱の整体法
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アキレス腱炎の痛みを素早く改善するための整体法が特徴です。
マッサージとストレッチを組み合わせて、独自の調整法を交え痛みを早急に緩和させていきます。
当院整体院の特徴としては、アキレス腱炎と関係している腰(骨盤)の整体を同時に行うことで、効果を高めています。
アキレス腱のマッサージとストレッチと骨盤矯正が決め手!
アキレス腱をマッサージでほぐして緩める。
脚裏の筋肉をストレッチで伸ばして緩める。
骨盤と腰椎下部を矯正をして調整する。
アキレス腱炎の痛みに骨盤(腰)の整体が必要な理由
当整体院の特徴として、アキレス腱炎の回復でも腰(骨盤)の整体を行うことです。この理由は、アキレス腱炎はふくらはぎやハムストリングスの筋肉の緊張が強くあり、アキレス腱を牽引して負担をかけます。
その原因には、腰から脚に向かう神経が腰の部分で圧迫されて、筋肉を緊張させるからです。だから、アキレス腱炎でも腰(骨盤)の整体は欠かせません。
アキレス腱の整体のご案内
よくある質問(Q&A)
足が痛いので病院へ行ったらアキレス腱炎と診断されました。
解答
踵の後方でふくらはぎの下が痛い、つま先立ちで痛い、動き始めに踵が痛いは、アキレス腱炎かもしれません。
アキレス腱が過敏な状態で、スポーツ活動や日常の生活で痛くなります。走ることが多い競技は要注意です。普段動かしていない方が急にランニングなどするとアキレス腱炎になる方もいます。
アキレス腱炎は放置でも治ることもありますが、慢性痛を起こして治らずに時間経過することもあります。長期間、改善しない人は当整体院に気軽に御相談下さい。
アキレス腱炎で痛くなる部位はどこですか?踵の骨のあたりが痛いです。アキレス腱炎かなと?
解答
アキレス腱炎は踵の骨から指3本の部位に発生しやすいです。その中でも、指を重ねた時の中指の部分が多いと臨床上で確認しています
中には、アキレス腱炎は2つの場所に起きやすいと言われています。一つは踵(かかと)の骨に近いところやでアキレス腱付着部と言います。もう一つはアキレス腱の中腹(ふくらはぎとかかとの中間くらい)で、アキレス腱が少しくびれているあたりでアキレス腱中央部とも言いわれています。
アキレス腱炎とはどんな症状でしょうか?
解答
急性期は歩いていると痛く、我慢して歩いていると痛みが増して歩けなくなります。指でアキレス腱を挟んでも痛く、つま先立ちした時は痛みが出ます。慢性痛では、歩きはじめに踵に痛みが出ます。見た目ではアキレス腱が腫れている状態が確認できると思います。
アキレス腱周囲炎と言われました。アキレス腱炎とアキレス腱周囲炎はどう違いますか?
解答
アキレス腱炎とアキレス腱周囲炎の違いは、痛む部位で判断します。しかし、アキレス腱炎はアキレス腱周囲炎と合併して起こる可能性が高いため、厳密に区別するのは難しいです。治療方法はほぼ同じのため、区別できなくても問題は無いと思います。ちなみに、アキレス腱周囲炎はアキレス腱よりも奥(アキレス腱前方)を指で挟むと痛みが出ます。
アキレス腱炎と診断され、安静にしていれば3週間で治ると言われました。しかし1年たっても治りません。アキレス腱炎の治るまでの期間は通常どれくらいでしょうか?
解答
アキレス腱炎の症状は急性痛と慢性痛に分けられ、その中にも軽度のものから重度のものまであります。軽度のものなら適切な処置をすれば、3週間かあるいは2か月以内で治ります。1年経過してもまだ痛い場合は、適切な治療を受けていない場合が考えられます。または重度のアキレス腱炎に分類されます。中には、1年後も痛みが続いていることがあり、私に言わせると治療をしていても放置状態と考えています。原因に正しくアプローチすれば、必ず良い結果が待っています。お気軽に当整体院へ御相談下さい。
アキレス腱炎が治らず悩んでいます。診断を受けてから6か月ほど経過します。アキレス腱炎の原因は何ですか?どうしてなってしまうのでしょうか?
解答
アキレス腱炎の原因にはオーバーユース(くり返される負担)で、ランニング(マラソン)やジャンプ系・ダッシュ系・ターン系の競技で繰り返しの負担が、アキレス腱に加わりアキレス腱炎は生じます。
40代を過ぎると、運動をしていなくてもアキレス腱炎になることがあります。この場合は、日常の通勤などでアキレス腱に微力な負担が加わり続け、知らない間に損傷を起こしています。そうすると、アキレス腱の中で血管が余計に増えてしまう新生血管が原因とも考えられています。人間の体は繰り返しの負担で血管が増えるようにできていて、40歳を過ぎると余計な血管が何をしなくても出やすくなります。
人間は血管と一緒に神経線維も増えるメカニズムがあります。この増えた新生血管と神経線維が痛みを発生させます。このれは余計な血管で、自然と消滅するとも言われています。「モヤモヤ血管」とも呼ばれています。
アキレス腱炎になって半年が経過します。さまざまな治療をしたものの治らないのですがなぜでしょうか?
解答
症状が軽度のアキレス腱炎なら適切な治療を受ければ、数週間で治るはずです。重度となるとそう簡単には治りません。もし激しい練習を続けているのなら一度休養して治療に専念しましょう。また今受けている治療が「原因」に、正しくアプローチしていない可能性があります。アキレス腱炎の痛みの原因は、慢性痛とうい病態があり、血行不良で起こる痛みや、余計な血管と同時に増えた神経で痛むなど、色々な原因が複雑に絡み合っています。多角的な視点で原因にアプローチしないと痛みは治りません。今の治療に見切りをつけて専門の機関を選ばれると良いでしょう。
アキレス腱炎になって3か月ほど経ちます。趣味のスポーツをやめたくないので痛いけど続けています。このまま続けると断裂してしまう可能性などありますか?
解答
10代や20代なら断裂の可能性が低いですが、40代ではアキレス腱断裂の可能性は高くなります。10,20代でアキレス腱が断裂する場合は、強力な力がアキレス腱に瞬時かかった時で、普段は運動しても痛みがない方に突然起きます。普段から痛みがある方は、負担をかけないように気を付ける為、断裂を経験しないことも多々あります。
40代後半あるいは50歳以降では、断裂の可能性は非常に高くなります。45歳以上では余計な血管(新生血管)ができやすいです。アキレス腱に余計な血管(新生血管)が増えると痛みもあり、組織も弱体化して、日常動作の負担でも断裂してしまう可能性があります。
ステロイドの注射や体外衝撃波という治療を受けた人は、アキレス腱が通常より弱くなっており、断裂の可能性が高くなります。
アキレス腱炎に注射をしようか迷っています。注射は効きますか?
解答
アキレス腱炎に注射をする場合、痛みを無くすためにステロイドという薬が使われます。痛み炎症を抑えてくれる優れた薬ですが、アキレス腱に注射するとアキレス腱が弱くなってしまい、難治性に移行したり断裂してしまうことがあります。ヒアルロン酸の注射を打つこともありますが、こちらは腱が弱くなることはありませんが、効果もほぼ期待できません。注射はやみくもに受けるのは良くありません。1回目は効いたが2回目は効果が無いと言う方が多く来院されます。
アキレス腱炎に効果のあるストレッチを教えてください。
解答
アキレス腱炎には足首の背屈(屈曲)ストレッチと底屈(伸展)ストレッチとマッサージを組み合わせた方法が効果的です。
下記のやり方はストレッチの最中は少し痛みがでますが、是非やるべきです。効果には刺激が入ることで新陳代謝が促せる。またアキレス腱が伸びることで、アキレス腱炎の原因といわれる余計な血管(新生血管)への血液が遮断され、継続するおとで減少して痛みが改善していくことが論文などで実証されています。最低でも3週間くらいは続けてください。
①痛む部分とアキレス腱を入念にほぐしてください。30回
②ふくらはぎも入念にほぐすためにマッサージします。30回
③足首の屈伸運動でアキレス腱ストレッチを行います。5回~10回
アキレス腱炎で体外衝撃波(ESWT)治療を病院の先生に勧められました。アキレス腱炎に衝撃波の治療はどの程度効果が期待できますか?
解答
私は体外衝撃波はアキレス腱炎には効果が少ないと考えています。体外衝撃波治療は痛みの神経に強い刺激でダメージを与えて痛みを感じなくさせるという治療です。5回までといあわれていますが、10回行う方もいて、治りにくくなってしまう人が一定の割合でいます。また、腱組織にもダメージがあるので、アキレス腱断裂しやすくなってしまいます。副作用については海外の論文でもあるので、慎重に選択してください。保険がきかないため高額で、これをやらなくても治りますので御相談下さい。
アキレス腱炎で病院や治療院に行きましたが改善しません。他の治療にはどういうものがありますか?
解答
難治性のアキレス腱炎は、病院では運動器カテーテル治療という特殊な治療法を導入している所もあります。アキレス腱炎の痛みの原因になっている余計な血管(新生血管)に血流を遮断して消滅させる治療です。(効果には個人差があるようです)。
外科手術という選択もありますが、手術の場合は腱の痛むポイント部位を切除してしまうもので、一定の効果が得られると思います。あまり良い効果を聞いたことがありません。中には手術後も痛みが残ってしまったり、違和感が残るなど後遺症に悩まされます。入院して術後のリハビリにも時間がかかり、あまりお勧めしません。
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監修:冨澤敏夫(柔道整復師・整体師)
「10秒かかと上げで足裏の痛みが消える!」(KADOKAW)、ペンギン歩きを治せは「しつこい足の痛みは消える!」(現代書林)のどの書籍があります。雑誌の取材などメディアで紹介されています。
日経ヘルス・健康364、わかさ、PHP出版などから取材を受けて、雑誌の1年間の連載も好評でした。
詳しくは、ごあいさつページを御覧ください。
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