捻挫して湿布を選ぶときの注意と正しい湿布の使い方を解説|さいたま中央フットケア整体院
捻挫して湿布を選ぶときの注意と正しい湿布の使い方を解説
捻挫をして病院で処方される湿布薬や、ドラックストアーで購入する湿布薬を使用する際に、注意したい点や効果的な使い方を知りたい人は多いのではないでしょうか?
この記事では、あなたの悩みや疑問が解決するために作りました。質疑応答の形式で構成しているため、知りたい内容だけピックアップして読んで頂ければと思います。
怪我治療のプロが、これだけは知って欲しいと思うことを前置きでまとめました。知らないと危険であるため、必ず守ってください。
これだけは知っておこう!
捻挫したら温感湿布は絶対にダメ。
捻挫したらお風呂やアルコール飲酒は禁忌。
捻挫をしたらマッサージやストレッチは禁忌。
捻挫をしたら運動や歩きすぎはしない。
軽い捻挫でも甘く見ないでしっかり治すが鉄則。
上記のことは、必ず守ってください。やってはいけないことを守らないと、悪化して腫れや傷みが長く続く慢性痛に、悩まされてしまいます。
それでも、疑問や不安が解決しない場合は、お気軽にご相談くださいませ。
目次
- >捻挫とは?
- >昨日、捻挫しました湿布はどれを選ぶのか?
- >3か月前の捻挫が痛いのですが湿布は効果がありますか?
- >捻挫は湿布だけで治せますか?
- >捻挫の応急処置の仕方を教えてください。
- >湿布が無い時はどうすれば良いですか?
- >湿布が効くメカニズムを教えてください。
- >病院で処方される湿布は良いですか?
- >プロが選んだ症状別の湿布の選び方
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
捻挫ってどういう状態ですか?
病院で足関節捻挫と診断されました。損傷レベルは1度と言われたのですがどんな状態なのでしょうか。
解答
足関節捻挫は内反捻挫や外反捻挫があり、スポーツの外傷中でも全体の約3割を占め多い怪我です。中学生以下が約25%、高校生以上でも約30%と年齢にかかわらず発生します。
足関節(足首)を捻り靭帯・腱のような軟部組織や、軟骨(骨の表面を覆う関節軟骨や半月板や関節唇といわれる部分)などを負傷した状態です。
捻挫には1度(軽度)・2度(中度)3度(重度)の3段階があります。1度は、靭帯に損傷が見られない状態の捻挫です。2度は、靭帯に部分的に断裂が見られる損傷です。3度は靭帯の完全断裂が見られる損傷です。
痛むメカニズムは、捻挫(ねんざ)で靭帯や腱が損傷して周囲に炎症が起ると、ブラジキニンやヒスタミンという痛みを起こす物質が作られ、感覚神経に作用して痛みを起こします。この時、プロスタグランジンという物質も作られ、これが炎症を起こしたり、侵害受容器に作用して痛みを増強させます。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
昨日、捻挫しました湿布はどれを選ぶのか?
昨日、捻挫をしましたが早く治したいのでドラックストアーで湿布を購入して使いたいのですが、どんな種類の湿布薬を買えばよいのでしょうか?。
解答
昨日に捻挫をしたという時は、急性期の捻挫です。急性期の捻挫は、炎症があるので冷やすタイプの湿布を使用しましょう。
まず応急処置(RICE処置)をした後は冷感湿布を貼ってください。冷感湿布は、患部を冷やしながら炎症を鎮めることができます。
冷感タイプと書かれていない場合もあるので、冷感を出す成分としては、メントールやカンフル、ハッカ油などが使用されていいます。こうした成分が含まれているなら、その湿布には皮膚の温度を下げる作用があります。
炎症を効果的に引かせるために、パップ剤などを選びましょう。水分が多く含まれていているため、貼る側の表面はぬるぬるした感じがある湿布です。水分が蒸発するときに熱もとってくれるので炎症が引きやすいです。
パップ剤のデメリットは剥がれやすいこと。包帯やサポーターなどで抑えるようにしてください。
パップ剤のほかにプラスター剤の湿布がありますが、剥がれにくく伸縮性は良いのですが、水分が少ないため熱・炎症を引かせる効果は、ハップ剤の方が高いと考えています。
絶対にやってはいけない選び方は、温感湿布を選ぶと炎症を悪化させるので十分に注意してください。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
3か月前の捻挫が痛いのですが湿布は効果がありますか?
足首を3か月前に捻り、鈍い痛みが続くのですが湿布は効果がありますか?
解答
3か月前の痛みは慢性痛という状態です。炎症の痛みでなく発痛物質が痛みを引き起こしているので温感湿布を選んで下さい。
温感湿布は血管を拡張させて血行を促進しさせます。慢性痛の痛みは患部の血行不良が起こっていて、それが発痛物質を発生させて痛みを引き起こしています。
血行が良くなると発痛物質が血液に乗って流れていくので、痛みの原因物質が流れて痛みが緩和します。
温湿布は温感刺激を与える唐辛子の成分(カプサイシン)などが使用されます。ただし温感タイプで肌がかぶれることがあるので長く貼るのはお勧めできません。
慢性痛でも、急性痛に近い激し痛みが起こる場合があります。炎症が増悪した状態で、捻挫の後遺症などで変形性足関節症が起こり、歩きすぎたり動きすぎると捻った瞬間が無くても炎症が起こります。そんな時は、温感湿布でなく冷感湿布でハップ剤を選んでください。
パップ剤は、白色で厚めの湿布薬で作られます。水分含有量が多く貼るとひんやりと感じます。熱や炎症を冷やす効果が期待できるため、慢性痛でも炎症反応がある場合に使用してください。
プラスター剤よりも粘着力は弱く、汗をかいたり可動が大きい足首では剥がれやすいので、包帯やサポーターを併用することをお勧めします。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
捻挫は湿布だけで治せますか?
軽い捻挫をしたのですが、湿布も進化していて効きそうです。病院へ行かずに湿布だけで治せますか?
解答
答えはNO(ノー)です。軽い捻挫で痛みや腫れが少ない時でも安心しないで、少し大げさなくらいの気持ちで治すように心がけてください。
病院へ行きレントゲンを撮って骨に異常が無いかを確認してください。専門の施設で診てもらい靭帯が緩んで関節の動揺が無いかも調べて欲しです。
湿布は痛みや腫れを抑制する効果がありますが、損傷部位を治癒させる効果までは無いので、仮に靭帯が損傷していたら改善させる治療を受けた方が良いです。
特に捻挫は数年後に痛みがでてくる後遺症などの、問題を引き起こす場合が多いため、受傷したらしっかり治すことに専念してください。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
捻挫の応急処置の仕方を教えてください。
捻挫癖があるので、捻挫した時の応急処置の仕方を知りたいです。どんなことをすればよいのでしょうか教えてください。
解答
捻挫の応急処置はRICE法というやり方があります。RICEとは4つの工程の頭文字で炎症と腫れを抑える最高の方法です。
応急処置は冷や仕方(道具)と冷やす時間に注意してください。あくまでも応急処置であるため病院へ行きましょう。
R(Rest:安静)、I(Ice:冷却)、C(Compression:圧迫)、E(Elevation:挙上)です。
R(Rest:安静)は、捻挫の初期は炎症を起きています。炎症が起きているときに動いていると腫れ痛みが増して、余計な炎症を引き起こすので治りにくくなります。
I(Ice:冷却)は、炎症により患部に低酸素障害が起こります。すると細胞壊死などで改善が遅れます。方法は、ビニール袋や氷嚢に氷と少量の水を入れて患部を冷やします。時間は20~30分は冷やしてください。目安としては、患部の赤くなり感覚が無くなったら終わります。また痛みが出てきたら冷やしましょう。
C(Compression:圧迫)は、患部の内出血(皮下出血)や腫脹を防ぐ目的で行います。痛む部位(腫れが予想される部位)にパット(なければタオル)を当てて、包帯などで軽く圧迫します。
E(Elevation:挙上)は、受傷からしばらく(1週間程度)は、足を心臓より高く上げて腫脹(腫れ)の軽減を促します。
上記の内容を考えてもらうと、受傷から3日間は出来るだけ腫れや炎症を抑制することを、優先することが大切とわかります。無駄な炎症や腫れが無い方が回復が早く、競技者であれば復帰も早くなります。
受傷直後に温めて血行を促進する行為は禁忌です。もちろん飲酒や風呂・サウナ・マッサージも禁忌です。
湿布が無い時はどうすれば良いですか?
捻挫をしたのですが、痛みも腫れが強く歩けないので湿布を買いに行けません。湿布の代わりに他の代用が出来る方法はありますか?
解答
一人暮しで家の中で捻挫した場合、痛みと腫れで歩けないこともあります。湿布を買いにくこともできずに、ひたすら我慢するなど辛いですよね。
そんな時は、アイシングをするのは良いですが、何時間も行うのは非現実的なので、濡れたハンカチを患部に当てタオルなどで巻いて圧迫をすると良いでしょう。
濡れたハンカチは、水分が乾く時に体温(熱)を奪うので、炎症で熱を持った患部を効果的に冷やせます。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
湿布が効くメカニズムを教えてください。
湿布は効くのか信じていないのですが、湿布が効く根拠が知りたいです。
解答
湿布の効果は、急性痛に使用する場合の冷感湿布と、慢性痛に使用する温感湿布では少しメカニズムの違いがるので、分けて説明をいたします。
急性痛と慢性痛での湿布の選び方を間違えると、症状を悪化させてしまったり治りを遅らせてしまう原因になるため注意をしていしてください。
基本的にはどちらも消炎鎮痛の作用があり、「痛み」に対しては効果はあります。急性の捻挫では熱を持っていて、温感湿布や肩こり用の薬を塗ると、痛みが強くなり腫れがひどくなるなど悪化の原因です。
逆に肩こりなどの痛みに、冷感湿布を貼ったら逆に冷えた感じが強くなり、症状が強くなったなどの感覚が合ったと聞きます。
選び方の一つの目安として、湿布を貼ったときに「どちらが気持ちよく感じたか」を、基準にしても良いかと思います。
飲み薬と違い副作用が少ないので、違和感を感じたら湿布の種類を変えてみるのも良いですね。
急性痛の湿布(冷感湿布)の成分と効果
急性痛に使用する場合の冷感湿布は、熱を持つ炎症を抑制するために使用します。基本的にはパンプ剤(表面が柔らかい水分が多く含む)で水分が蒸発する際に熱を吸収して冷やします。
成分には冷んやりするカンフルやメントールなどが入っています。サリチル酸グリコールで炎症を抑制する成分が一番多く入っているのが特徴です。
サリチル酸メチル(グリコール)は、知覚神経の抹消に作用して、軽い知覚麻痺を起こさせ痛みを鎮める成分です。局部の血流をよくすることで、炎症後に不要になった老廃物(壊れた細胞や炎症時に生成される物質)排除して新陳代謝を高めます。(温感湿布にも配合されています)
カンフルやメントールは、冷やす効果のある成分で鎮痛効果があります。アイシング効果に近い効果が得られて腫れを抑えます。
少し高価になると、インドメタシン(非ステロイド系抗炎症剤)が含まれていて、解熱・鎮痛・消炎作用に強い薬が配合されています。注意は、妊娠中の女性や消化性潰瘍・重い血液傷害・肝心(腎)傷害や膵炎の方には使用ができません。
慢性痛の湿布(温感湿布)の成分と効果
慢性痛に使用する温感湿布は、急性痛と違い患部に熱を持たない発痛物質が痛みを引き起こす場合に使用します。
慢性痛の病態では患部の血行不良(酸素不足)が起こり、痛みを引き起こす物質が生成されるので、血行促進効果の高い成分が入っています。
患部を温めて血行促進を促すため、暖かい感じがするようにノニル酸ワニリルアミドや唐辛子(トウガラシ)成分のカプサイシンが入っていることが多く、カプサイシンには毛細血管を拡張させる作用があり、皮膚温度を2度ほど上げます。肌が弱い方などはかぶれやすいので長く貼ることはお勧めしません。
急性痛は、組織の損傷が原因で起こり損傷が治癒すると痛みも消えるのですが、慢性痛は明らかな損傷がなく、痛みの原因が不明な複雑なメカニズムで発生しています。
慢性痛を引き起こす発痛物質に、プロスタグランジンがありますが、ロキソニンやインドメタシンなどがは入った湿布を選ぶと効果的です。
(図解)薬で捻挫(ねんざ)の痛みと炎症を抑えるしくみ
捻挫(ねんざ)で、靭帯や腱が損傷すると周囲に炎症が起こります。ブラジキニンやヒスタミンという痛みを起こす物質が生成されて、感覚神経に作用して痛みを起こします。
この時、プロスタグランジンという物質も一緒に生成され、これが炎症を起こし痛覚の侵害受容器に作用して痛みを引き起こします。湿布などに含まれる薬成分でロキソプロフェンナトリウム水和物、フェルビナク、インドメタシンなどの鎮痛消炎成分は、このプロスタグランジンを抑える働きがあります。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
病院で処方される湿布と市販の湿布はちがいますか?
病院で処方される湿布と市販の湿布では、効果に差がありますか。成分なども違うのでしょうか?
解答
病院で処方される湿布は効くイメージがありますが、市販薬は、もともとは処方薬であったのがほとんどで、市販薬と同じ効果の薬もあれば、処方薬の湿布がきく場合もあります。
処方薬と市販薬で同じ成分のものもあれば、処方薬でしか手に入らない薬もあります。
ここでは、モーラステープとロキソニンテープの作用について比較してみます。どちらの湿布薬にも含まれる成分「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれるタイプです。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とは?
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の痛み止めは、体内の痛み・炎症・発熱などを引き起こす物質(プロスタグランジン)の生成を抑制することによって、炎症で起こる腫れや痛みを和げ熱をとる効果があります。
モーラステープ(ケトプロフェン)
モーラステープの成分(ケトプロフェン)は、シクロオキシゲナーゼ(COX)」を阻害することによって、炎症を引き起こすプロスタグランジンが生成されるのを抑制し、炎症・痛み・熱をとります。(NSAIDsの中でも「プロピオン酸系」は、副作用が少ないとされています。)
モーラステープは、関節リウマチに適応があります。慢性期の関節の疼痛軽減効果が高いようです。
ロキソニンテープ(ロキソプロフェン)
ロキソニンテープの成分(ロキソプロフェン)は、飲み薬として痛み止めや解熱剤で使われています。ケトプロフェンと同じ「プロピオン酸系」で副作用が少なく、効き目が良い薬になります。
まとめ
ロキソニンテープとモーラステープは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)になり、比較的副作用が少ないとされています。特に強さの優劣はないので、本人にどちらの湿布薬が適しているのか、個人の感覚で選んでも良いです。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
プロが選んだ症状別の湿布の選び方
症状により使い分けて湿布を選びましょう。
急性痛と慢性痛の湿布の選び方が違うため、間違って処方すると悪化する恐れがあります。慢性痛の場合に、急性痛に使用する湿布を貼っても影響が少ないのですが、急性痛の場合に慢性痛の湿布を貼ると腫れがひどくなったり、痛みが悪化する場合もあるので注意してください。
急性痛の湿布。
急性痛の湿布には水分量の多いタイプを使用します。そして、サリチル酸グリコールが配合されていると炎症を抑えて痛みを和らげます。
カンフルやメントールの成分が入っているので、冷たい感覚になるのでひんやりと熱を取ってくれます。
慢性痛の湿布。
慢性痛の湿布には熱を取る採用よりも血行促進の効果を優先します。そして、サリチル酸グリコールが配合されていると炎症を抑えて痛みを和らげます。
トウガラシ成分が配合されているものを選びますが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の痛み止めが配合されている製品を選ぶと良いでしょう。
注意は、妊娠中の女性や消化性潰瘍・重い血液傷害・肝心(腎)傷害や膵炎の方はインドメタシン配合は薬剤師に効いてから購入してください。
整体コースの詳細は、「足首の整体コース」を参考にしてください。
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監修:冨澤敏夫(柔道整復師・整体師)
「10秒かかと上げで足裏の痛みが消える!」(KADOKAW)、ペンギン歩きを治せは「しつこい足の痛みは消える!」(現代書林)のどの書籍があります。雑誌の取材などメディアで紹介されています。
日経ヘルス・健康364、わかさ、PHP出版などから取材を受けて、雑誌の1年間の連載も好評でした。
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