杖の正しい使い方で杖はどっちに持つの、歩き方や階段の上り方や下り|さいたま中央フットケア整体院
杖の正しい使い方|どっちに持つのか、歩き方や階段での使い方
この記事では、「杖の正しい使い方」をご説明しています。杖を使って快適な生活を送れるように実践的な内容で進めていきます。
杖の高さ、握り方、地面へのつき方、歩き方、階段の上り下りなどの基本的なことも詳しく説明しています。動画でも杖の使い方を紹介しているので、この記事と合わせて参考にしてください。
この記事は、こんな方へお勧めします。
杖はどっちに持つのが正解なの?
杖を使うとなんか歩きにくいのはなぜかしら?
階段で杖が上手く使えない、どうすればいいの?
そもそも杖は使わないとダメなのかしら?
図解でみてもわからない、動画で見たいのよね?
目次
- >杖の正しい使い方
・ 杖の高さ・ 杖の握り方・ 杖のつく位置- >杖を使って正しく歩く
・ 3動作歩行とは?・ 2動作歩行とは?・ 【動画】杖を使って正しく歩く- >杖を使って階段に挑戦
・ 【動画】杖を使って階段に挑戦- >杖を使う理由と効果?
・ 痛みが軽減して歩くことが出来る・ 関節への荷重負担が軽減して悪化を防げる・ 転倒などのリスクが減る- >杖には色々な種類がある
- >杖を選ぶポイントは?
- >まとめ
杖の正しい使い方
杖の正しい使い方を知ることで、ストレスなく杖を使いこなして生活の質を上げることができます。
逆に杖を正しく使えないことで、杖を使うことがストレスとなり出歩くことが少なくなるなど、生活の質が低下することは肉体的・精神的にもデメリットは大きいと思います。
まずは、杖を使って歩く前に行う3つの準備段階をご説明をします。
杖の高さを適切に!
杖の握り方は正しく!
杖のつく位置を正確に!
杖の高さ
一番大切な準備は、杖の高さ(長さ)をどこに調整するかです。この高さを間違えると正しく杖を扱うことが出来ません。
杖の役割が発揮できないばかりか、肩や腕を傷めたりとストレスになり、出歩くことに積極的になれません。
快適な杖生活を送るためにも、杖の高さは正しい位置に合わせましょう。
例えば、杖の位置が高すぎる場合は、杖の役割である荷重負担の回避である減圧が出来ません。
短すぎると、体重が杖を掴んでる掌の過剰な圧がかかり痛くなります。ひどく傷めると親指の腱鞘炎なども起こる可能性も考えられます。
最適な位置は、「杖を体の20㎝先について肘が30度前後曲がる位置」が一番理想的な高さです。
下記は最適でない杖の高さです。
高い位置で肘が曲がりすぎ
杖が短すぎて肘が伸びきる
杖の握り方
手を痛めないためにも杖の握り方は大切です。写真のように長い方の持ち手が掌に収まるように握ります。
たまに、グリップの短い方に掌がある方を見ますが、掌に当たる面積が狭く圧が集中して傷めるケースがあります。
また、支えにくくなるので崩れて転倒の怖れがあり、グリップを握る場所は十分に注意してください。
杖のつく位置
杖の付く位置は体から15㎝から20㎝ほど放した位置につきましょう。遠くにつきすぎたり、近くにつきすぎるとバランスを崩して転倒の恐れがあります。
杖のつく位置は、少し意識して練習するようにしてください。癖になれば無意識で最適な位置に杖をつけるようになります。
杖を使って正しく歩く
いよいよ杖を使って歩いてみましょう。歩き方には2通りあり、症状により使い分けることが必要です。
まず、痛みが強い時期や杖に慣れていない方は練習などのつもりで、3動作で歩くようにしましょう。
痛みが強い時は、出来るだけ痛む方の足に荷重がかからないように配慮して歩けます。
痛みは軽く、杖に慣れてきたら2動作でスムーズに歩けるように練習しましょう。
3動作歩行とは?
痛みが強く、痛めた股関節に体重がかからないように歩く3動作歩行です。痛みが強い時なので悪化しないように、ゆっくり歩くことが自然に行われます。
1の動作は杖を前に出します。2の動作で痛めている股関節側の脚を出し、3の動作で1歩出した痛めた脚に痛めていない脚を近づけます。
2動作歩行とは?
痛みが弱いため、歩くスピードが3動作歩行よりも早い場合に2動作歩行を行います。3動作では杖を頼る割合が高いですが、2動作歩行では杖は補助的な役割になります。
1の動作で痛めていない脚側で支えながら、杖と痛めた股関節側の脚を同時に出します。2の動作で痛めていない脚側を1歩出します。
【動画】杖を使って正しく歩く
杖を使って階段に挑戦
杖を使った階段の上がり下がりは、杖の使い方で迷う方がいるようです。「杖が先か、脚が先か」、特に階段の時に迷う方が多いようです。
ここでイメージしてほしいことは、痛めた股関節に負担がかからないように階段を使うには、どうすれば良いかです。
イメージすると、自然と階段での杖の使い方がわかってきます。
例えば階段を上る時には、身体を持ち上げなくては行けないので、痛くない股関節側の脚を使って持ち上げます。
下りるときは、痛い方の股関節で身体を支えられないため、痛くない脚側で身体をさせて先に痛い側の脚と杖を下の段の階段に下ろします。
言葉で説明するのは難しいため、動画での解説を参考にしてください。
【動画】杖を使って階段に挑戦
杖を使う理由と効果?
杖を使う理由をわかっていれば、「恰好が悪いから杖を使いたくない」「歩きにくいから杖を使いたくない」「杖を使うと手放せなくなり逆に筋力が弱ってしまう」などの考えは無くなると思います。
杖は、時と場合によってはとても役に立つ道具です。
痛みが軽減して歩くことが出来る
歩行は片足立ちの連続動作で、必ず片方の脚に全体重が加わります。杖は荷重の分散に働くため、歩行中に痛めた股関節に全荷重がかからないように歩けます。
杖は荷重の負担の分散が目的です。杖を使わず歩くことで股関節の痛みを軽減すれば、ストレスも減り歩いて出かけられます。
関節への荷重負担が軽減して悪化を防げる
痛めた股関節への荷重負担が軽減するメリットは、悪化を防ぐ効果が期待できます。股関節の悪化の原因には、痛みが強い時に動きすぎることや、荷重での圧刺激が過剰にかかるからです。
杖を使うと痛めた股関節への圧刺激が減少することで、悪化の原因を解除でき結果的には悪化が防げるのです。
転倒などのリスクが減る
杖を使う理由の一つに転倒防止が挙げられます。股関節が痛く不自由になると、よろけて転倒する恐れがあります。
転倒で怖いのが骨折です。特に股関節の骨折では、歩行が出来ない期間が長いので筋力が急激に低下して、その後歩けなくなる方もいます。
杖は転倒などで起こる骨折の二次的傷害の予防に効果的です。
杖には色々な種類がある
杖には色々なタイプがあります。多く利用されている杖は伸縮杖や折りたたみ杖です。持ち運びに便利で、軽く使いやすいのが特徴です。
また、地面に着く部分が安定する多脚杖も人気があります。
伸縮杖
折りたたみ杖
多脚杖
その他ではロフストランドクラッチという前腕部支持型杖とも呼ばれ、腕に装着して使用する片手用の杖です。
特徴は、サポート力の高さや高い安定感で腕や手が痛くなりにくいです。デメリットとしては持ち運びには不便という声も聞きます。
ロフストランドクラッチ
杖を選ぶポイントは?
・ 重すぎずで頑丈なものが良いです。・ グリップ部分が握りやすい太さでクッション性があると良いです。・ 使う場所や環境も選ぶポイントで長く歩くなら携帯用でなく機能性で選びましょう。
まとめ
杖は使い方次第で股関節の痛みを怪訝させることができる有効な道具です。
特に痛みが強く出ている方や悪化傾向にある痛みに対しては、悪化の予防のために、使うべきだと考えています。
「杖を一度使うと手放せなくなる」「杖を使うのに慣れてしまうと筋肉が弱る」「多少ふらついても杖は使うべきではない」などの思い込みは間違っています。
杖は、「使うべき時は使い、使わなくて良い時は使わない」が正しい考え方です。
正しく杖を使いこなすことで、我慢していていた旅行やショッピングを、友人や家族と楽しめます。
杖の使い方で悩んでいる方は、「さいたま中央フットケア整体院」に御相談下さい。
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監修:冨澤敏夫(柔道整復師・整体師)
「10秒かかと上げで足裏の痛みが消える!」(KADOKAW)、ペンギン歩きを治せは「しつこい足の痛みは消える!」(現代書林)のどの書籍があります。雑誌の取材などメディアで紹介されています。
日経ヘルス・健康364、わかさ、PHP出版などから取材を受けて、雑誌の1年間の連載も好評でした。
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